
子育てしながら看護師の資格とれるの?
学費が支払るか心配…

准看護師であれば様々な公的支援制度を利用して資格がとれます。
シングルマザーのみなさん!働きながらの子育て大変ですよね。
子育てと経済的な自立を目指すシングルマザーにとって仕事選びはとても重要です。
そこで働きながら資格がとれる、准看護師を選択する方も多いことでしょう。
准看護師の資格といえど決して楽な道ではありませんが、正看護学校のハードな3年間と比べればハードルは低いです。
そのうえ、准看護師であれば様々な国の支援を受けながら資格がとれます。
この記事では、私の経験をもとに国の支援を受けながら准看護師になるための有益な情報を全てお伝えします。
将来的には正看護師へのスキルアップが目指せる、生活の安泰、経済的自立など、様々なメリットをもたらします。
ぜひ、最後まで読んで参考にしていただけたら嬉しいです。
准看護師とは?
- 准看護師とは、都道府県知事の免許を取得し医師・歯科医師又は看護師の指示の下に療養上の世話や診療上の補助を行います。
- 業務内容は看護師と変わりませんが、あくまでも医師や看護師の指示の下で働くことになります。
- 認定看護師の資格が取れないことと管理職への昇進はできません。
准看護師の役割
医師や看護師の指示のもとで看護業務を行いますが、精神的不安の軽減に努めるようコミュニケーションをとり患者に寄り添うことも大切な役割です。
准看護師の仕事内容
医師や看護師の指示のもとバイタル測定(検温、血圧、脈拍)。 採血・点滴・食事や入浴の介助・排泄介助・全身の観察、体調管理・記録などを行います。
※実際の現場では、正看護師と准看護師の仕事内容に違いはありませんが、基本的にリーダー業務に携わることはありません。
准看護師になるためには中学校、高等学校卒業後に養成所にて2年間学ぶ。もしくは中学校卒業後、高等学校衛生看護科(3年間)通学卒業後、知事試験に合格する必要があります。
シングルマザーが准看護師になるために必要な事前準備

子育てサポートを得る
- 周囲のサポートが得られるような工夫をする(実家に身を寄せるなど)
- 国の子育て支援サービスを受ける。
- 母子生活支援施設(母子寮)に入居する。
ひとり親のための生活支援サービス

ひとり親ホームヘルプサービス(東京)
ひとり親家庭の父母どちらかが、就労・求職・疾病などのより家事や育児が困難な時に支援を行えるサービスです。
ホームヘルパーやベビーシッターによる生活援助を受けられます。
育児援助は延長保育や学童保育などを最大限に利用し、そのうえで不足した場合のみ利用できます。
サービスの対象者
下記のいずれかに該当する該当し、中学3年生以下の児童を扶養し児童育成手当を受給しているか、それと同等の所得のひとり親家庭。
原則として未就学児は保育園に、就学児は学童保育を利用していることが条件となります。
- 配偶者と離婚または死別し、再婚していない者。
- 配偶者が精神疾患または身体の疾患、障害などにより働けない者。
- 配偶者が生存不明な場合。
- 未婚の母。
サービス内容
- 育児援助
- 食事の世話
- 衣類の洗濯
- 部屋の掃除
- その他必要な用務
地域によりサービス内容や利用料金などに違いがあるため、お住いの福祉課へご相談ください。
ひとり親家庭等日常生活支援事業(横浜)
就職活動や家族の病気などにより、一時的に家事、育児が困難なひとり親家庭の方にヘルパーを派遣し、生活支援を受けられるサービスです。
費用は、利用証明書の交付を受けた方は無料となります。
サービスの対象者
横浜市にお住いの以下の方たちが対象となります。
配偶者が死亡または離婚によって配偶者がいない状態でその後も婚姻もせず20歳未満の児童を扶養しているひとり親。
サービスの内容
- 育児援助
- 食事の世話
- 部屋の掃除、洗濯
- 生活必需品などの買い物
- 医療機関等との連絡
- その他必要な用務
母子生活支援施設での生活

ひとり親で、身を寄せるところがない方は母子生活支援施設(母子寮)に入居する方法もあります。
母子生活支援施設に入居することが出来れば安心して子育てする環境が整います。
かつて私が23歳で離婚し身寄りもなかったため母子支援施設に入寮し、施設職員のサポートを受けながら、准看護師の資格を取得することが出来ました。
周囲のサポートが得られない方は、ぜひお住いの福祉事務所の相談窓口に問い合わせて頂くことをお勧めします。
母子生活支援施設に入居できれば平日の朝から夕方まで施設の職員がいるので安心して子育てできる環境は整いますし、生活コストも抑えることができます。
一般のアパートやマンションで暮らすとなると一人子育てしながら働き、学校生活、実習期間に入るとハードな生活が待っています。
そこで家事、子育てとの両立が難しくなるため周囲の協力は必須です。
母子生活支援施設ってどんな所?
母子家庭で今後自立していこうとする人の為に母子ともに入所できる母子生活支援施設は、東京都には30ヶ所以上、神奈川県におよそ10ヶ所ほどあります。
生活や子育てについて職員に相談することが出来き、一人で悩まず安心して生活することが出来ます。
年間を通していろいろな行事があるため子供たちにとっては豊かな環境で生活することが出来ます。
小学生以下の子供達には宿題や勉強、自由遊びをする場が設けられており、中・高生の子供達には、要望に応じて勉強のお手伝いをしてくれる施設もあります。
入居資格
配偶者のいない女性で18歳未満の児童を養育しており入所が必要と認められた親子。
入居期間はそれぞれの家庭の事情に合わせて相談することが出来ます。
入居期間は平均すると3年くらいだったと思います。
費用
収入に応じた費用の負担がありますが生活保護家庭は無料となります。
ただし電気、水道、ガス料金はご本人負担です。
相談窓口
各市町村役場のこども家庭支援課や地域支援課地域サポート係
シングルマザーが利用できる准看護学校学費の支援
シングルマザーが准看護師を目指すうえで以下の支援を利用できます。
※生活保護世帯は制限があります。
高等職業訓練促進給付金等事業
高等職業訓練促進給付金はひとり親の方が資格取得を目指される場合に修業する期間の生活費を支援する制度です
・6ヶ月以上の養成機関で修業することが対象
・各自治体で行っている
・毎月一定額の給付金が支給される
・年収365万円未満の所得制限がある
自立支援教育訓練給付金
・ひとり親家庭の自立を支援する制度で入学金、受講料を支給してくれる
(返済の必要なし)
・対象の教育訓練を受講終了した後、経費の60%が支給される
高等職業訓練促進給付金
・市町村民税非課税世帯(母子家庭)
→毎月100,000円が支給される
・市町村民税課税世帯
→毎月75,000円が支給される
高等職業訓練終了支援給付金
・市町村民税非課税世帯(母子家庭)
→50,000円
・市町村民税課税世帯
→25,000円
受講終了後に支給
シングルマザーは生活保護受けながら准看護学校に通うこともできる
シングルマザーが働きながら准看護師になるまでのステップ
- ステップ①医療機関へ看護助手として就職する。
受験勉強も同時に行う。
- ステップ②准看護学校を受験する。
- ステップ③准看護学校入学
- ステップ④准看護学校2年間通学
午前中働きながら午後学校へ通うパターンが多い。
- ステップ⑤准看護師の知事試験を受ける。
- ステップ⑥准看護師の試験に合格し准看護師免許を取得する。
准看護学校入学試験
学生生活から離れて何年もあるいは何十年もブランクがある人は、看護学校受験に向けて勉強する必要があります。
受験時期は1月末から2月上旬頃になります。
学校によっては社会人枠を設けている場合があります。
筆記試験
高等学校受験レベル(国語、数学、作文の他に英語、理科、社会の中から選択します。)
あるいは1~2教科の他、作文や面接だけという所も多いです。
面接試験
- 准看護師になろうとした動機
- この学校を受験しようとした理由
- 自身の性格(長所・短所など)
- どのような准看護師になりたいか
《母子家庭の場合》 - 子育てをサポートしてくれる環境にあるか?
- 子供が病気やけがをした場合に見てくれる人がいるか?
※いざという時に子育てをフォローしてくれる環境下でないと厳しいかもしれません。
学費
・入学金:10~30万円
・授業料:年間30~50万円
・教科書代:4~10万円
・制服代:3~5万円
・実習白衣代:2~3万円
・実習費:5~10万円
・施設管理費:2~5万円
・積立金(旅行、アルバム):年間5~10万円
2年間でかかる費用は約150万円前後です。
准看護師が働ける場所
まとめ
シングルマザーが、経済的に自立する手段として准看護師の資格はメリットしかありません。
実務経験7年あれば、通信で正看護師の講座を受講することができます。
20年以上前から厚生労働省では看護師の質の向上のため看護師の一本化の方針を掲げており准看護師の廃止の方向性を打ち出していますが日本医師会の反対もありいまだに決定が下されていません。
なのでまだまだ准看護師が廃止されることはありません。
とはいえ年々看護学校の准看護科が閉校してきていることが多くなってきているため出来るだけ早めに準備することをお勧めします。
准看護師の資格でも10年以上の経験あれば年収430~480万円程の収入は十分可能です。
働く場所によって給料の違いがあり年収にも差が出てきますが、自分にとって働きやすい場所を選択することも可能です。
シングルマザーとして、子供に誇れる職業を持つことは、子育ての上でも大きなプラスとなるでしょう。