シングルマザーでありながら看護師を続ける方、もしくはシングルマザーとなり自立するために看護師の資格を取って働いている人もいると思いまが、仕事と家庭との両立には困難も伴います。
しかし、訪問看護師はワークライフバランスを保ちながら働けることで、シングルマザー看護師に人気のある働き方です。
訪問看護師は、自宅や施設で療養されている方へ直接訪問し、必要な医療サービスを提供するお仕事です。
主治医が作成する訪問看護指示書に基づき、患者さんの全身状態の確認や医療処置、生活の援助などを行います。
訪問看護師は通常、日勤のみの勤務であるため夜勤や残業の負担もありません。
自分のスケジュールを柔軟に調整しやすく、子育てと仕事の両立を図りながら働くことが出来ます。
この記事ではシングルマザー看護師にとって、訪問看護師は理想的な働きかたの一つであるととらえ、仕事内容について解説していきたいと思います。
ぜひ最後まで読んで参考にしていただけたら嬉しいです。
訪問看護師の役割

患者さんの健康状態の評価と管理
訪問看護師の主な役割は患者さんの健康状態を評価し、必要なケアや治療を提供することです。訪問看護師は患者さんの自宅や施設を訪れ、血圧や体温の測定、傷の処置、薬の管理などを行います。
また、患者さんの状態をモニタリングし、症状を確認すること、患者や家族の要望を聞き、生活環境や家族との関係を理解することで、よりよいケアを提供することができます。
健康状態の変化や問題点を早期に把握し、必要に応じて医師や他のスタッフと連携して治療計画を立てることもあります。
訪問看護における患者の健康状態の評価と管理は、患者の安全と健康を守るために欠かせない重要な役割です。
訪問看護師は、患者の身体的な状態だけではなく、心理的な側面や社会的な要素も考慮しながら、総合的なケアを提供していきます。
患者の健康状態を評価し、適切な管理を行うことで、彼らの生活の質を向上させることができるのです。
患者さんとのコミュニケーション
訪問看護師は、患者さんとのコミュニケーションが非常に重要な役割を果たします。
患者さんが不安や孤独を感じている場合、状態や心情を理解し、訪問看護師は患者に寄り添いながら心のケアを提供することも必要です。
また、患者さんや家族が治療についての疑問や不安を抱えている場合、訪問看護師は丁寧に説明し、情報を提供することもあります。
さらにコミュニケーションは、患者の生活の質を向上させるためにも必要でコミュニケーションを通して患者さんの日常生活や社会的な要素を把握することができます。
これにより、患者さんのニーズや希望に合わせたケアプランをたてることができます。
必要なサポートを行うことで、患者さんや家族とのより良い関係を築くことができ、やりがいや喜びを感じることができるでしょう。
このように、コミュニケーション能力は、訪問看護師にとって非常に重要なスキルです。
連携とチームワーク
訪問看護師は、患者さんの健康状態や問題点を把握し、適切なケアプランを作成するために主治医や薬剤師、理学療法士や介護士などと連携して患者の状態や治療に関する情報を共有し、総合的なケアを提供することが必要です。
患者さんのケアにおいては、他の看護師、介護士、理学療法士などとチームワークを大切にしながら患者さんの日常生活を援助することができます。
また、患者さんの状態の変化は問題があった場合には、医師や他のスタッフと迅速に情報を共有し、適切な対応を行います。
連携とチームワークを大切にすることは、患者さんのケアを最大限にサポートしていく存在として、貴重な役割を果たしていくのです。
家族へのサポート
まず、患者さんの家族へのサポートは訪問看護師において欠かせない要素です。
病気や治療に関する情報提供や、ケア方法の指導、心理的サポートなど、家族や患者さんを支えるための手助けを行います。
家族は患者さんの健康やケアに深くかかわっています。訪問看護師は、家族とのコミュニケーションを通じて生活での不安やなやみを理解し、サポートすることができます。
家族へのサポートは、患者さんのケアにおいて重要な役割を果たし、家族の負担を軽減することができます。
次に、家族へのサポートは患者さんと家族の絆を深めるためにも重要で訪問看護師は家族との信頼関係を築くことで、ともに患者さんのケアに取り組むことができます。
さらに、家族へのサポートは患者さんのケアの継続性を確保するためにも重要です。
家族がケアに参加し、訪問看護師と連携することで、患者さんの健康状態を維持することができます。
家族の負担を軽減し、安心感を与えることも訪問看護師の役割です。
訪問看護師のお仕事内容

健康状態の管理
- バイタルサイン測定。
- 患者の健康状態を評価し、ケアプランをたてる。
- 状態の変化があれば医師に報告する。
日常生活の看護
- 食事や栄養管理
- 口腔ケア
- 排泄ケア
- 入浴介助や清拭などの保清
家族への支援・相談
- 在宅介護で困っていることを確認
- アドバイスや必要な支援
医療処置
- 点滴やカテーテルの管理
- 血糖測定、インスリン注射
- 呼吸器の管理
- ストマ管理(人工膀胱・人工肛門)
- 下剤や浣腸での排泄管理
褥瘡の予防・処置
- 体位変換、除圧、保清
- 褥瘡の評価、処置
- 家族への指導
ターミナルケア
- 在宅での看取り
- 家族の心のケア
1日の訪問件数は、4~5件くらいです。入職時はしばらく先輩に同行しながら徐々に独り立ちしていきます。
訪問看護師の1日の流れ
- 【9:00】出 勤
訪問看護ステーションに出勤し、前日の申し送りを受けます。
ミーティングではその日の訪問の流れや、患者さんの情報共有を行います。
訪問の準備をし、午前中の訪問に向かいます。
職場にもよりますが、自転車、バイク、車で移動します。 - 【9:30】訪 問
午前中は1~2件の訪問を行います。患者さんの状態にもよりますが、1回の訪問時間は30~90分くらいが目安となります。
- 【12:00】休 憩
ステーションに戻り、昼休憩をします。
スケジュールによっては、訪問先近くで済ませる場合もあります。 - 【13:00】午後の訪問
午後は2~3件の訪問を行います。
訪問以外はカンファレンスやサービス担当者会議などを行うこともあります。 - 【16:30】訪問看護ステーションに戻る
全ての訪問が終わったら、ステーションに戻りカルテの記載、申し送りをし、計画書や報告書の作成、変更を行います。
引き継ぐ職員に申し送りを行います。 - 【17:30】終 業
全ての業務が終了したら退社になります。
訪問看護師の持ち物

訪問看護師の給料
訪問看護師のお給料は、経験年数や働く場所によっても違いがあります。看護師全体の平均年収が490万円と比較すると低いと感じますが、夜勤がなく他の日勤看護師の給料と比べると高収入といえます。
オンコールで訪問した場合の手当は、1,000~2,000円/1回 が相場です。
訪問看護師の平均年収⇒ | 430万円 |
訪問看護師の平均月収⇒ | 36万円 |
訪問看護師の時給⇒ | 1,500~2,000円 |
まとめ

訪問看護師は、患者さんの自宅や施設を訪問し、看護を行う専門職です。
患者さんの健康状態の評価と管理、患者さんとのコミュニケーション、連携とチームワーク、家族へのサポートなど、多岐にわたる役割を担っています。
訪問看護師は患者さんの生活をサポートし、自宅での安心な療養生活を実現するために欠かせない存在です。
シングルマザー看護師にとって、仕事と子育ては簡単ではありませんが、訪問看護はその可能性を広げてくれるでしょうし、理想的な働きかたの一つだといえます。
シングルマザー看護師さん、訪問看護の魅力を活かして、充実した看護師人生を送りましょう。